Imagemagick最新版のバージョンは7.1.0-37である(2022/6/15現在)。 Ubuntu22.04のImagemagickのバージョンはまだ6である。 最新版のインストールをしてみた。
- Imagemagickのウェブサイトをブラウザーで開く。
- メニューバーから「Download」をクリックする。
- 「Linux Binary Release」の見出し以下の段落にダウンロードパッケージの一覧がある(下の画像参照)
- versionの列にある、「magick」というパッケージをクリックしてダウンロードする。
ここでダウンロードしたパッケージはAppImage形式である。 Descriptionの列にその説明が書かれているが、ダウンロード後のインストール作業が要らないので便利な形式である。
そのまま使えるといっても、いくつか必要な作業がある。 最も重要なのは、AppImage形式はlibfuse.so.2というライブラリを必要とするが、Ubuntu22.04にはそれが入っていないということである。 Ubuntuのlibfuseのバージョンは3で、libfuse.so.2はlibfuseのバージョン2である。 つまり、Ubuntuのバージョンより古いlibfuseが必要なのである。 そのためaptを使って古いlibfuseをインストールする。
$ sudo apt install libfuse2
これで、2つのバージョンのlibfuseが同時に存在することになるが、ライブラリ名が別なので問題は発生しないはずである。
- ユーザのホームディレクトリに「bin」ディレクトリを作る。
- ダウンロードした「magick」ファイルをbinディレクトリの下に移動する。(注)
- magickファイルを右クリックし、「プロパティ」をクリック。アクセス権タブの「プログラムとして実行可能」にチェックを入れる。
- bashを再起動、または一旦ログアウトして再ログインが必要な場合がある。
(注)この方法ではインストールしたユーザのみが実行できる。 他のユーザも実行できるようにするには、/usr/local/binにimagemagickファイルを移動する。 そのときにはroot権限が必要である。
端末を起動してImagemagickを呼び出してみる。
$ magick --version
Version: ImageMagick 7.1.0-37 Q16-HDRI x86_64 b65d0d9af:20220605 https://imagemagick.org
Copyright: (C) 1999 ImageMagick Studio LLC
License: https://imagemagick.org/script/license.php
Features: Cipher DPC HDRI OpenMP(4.5)
Delegates (built-in): bzlib djvu fontconfig freetype jbig jng jpeg lcms lqr lzma openexr png raqm tiff webp x xml zlib
Compiler: gcc (7.5)
バージョン7ではコマンドが変更されている。 バージョン6までは「convert」などがコマンドだったが、バージョン7ではすべて「magick」 コマンドに統一された。 ウェブサイトでImagemagickを解説しているページは古い記述が多いので注意が必要だ。
Imagemagickの使用例については、次回の投稿で扱う予定である。