今日は数学ネタです。 「木を見て森を見ない」(小さなことにとらわれて全体を見ない)にならないよう「森を見よ」シリーズ2回めです。
7÷3=2・・・1
小学校で習うことですが、7割る3の商は2、あまりは1です。 では、「マイナス7割る3」のあまりはいくつでしょうか?
「(−7)÷3」のあまりは (1) −1 (2) 1 (3) −2 (4) 2
正解は(4)の2です。 正解した方はさすが! −1と答えた方も少なからずいるのでは?
で、ここからが本題ですが、それはなぜでしょうか? それは、「(−7)÷3」だけでなく、整数全体を考えることにより分かってきます。 「森を見よ」ということですね。
1÷3=0・・・1 2÷3=0・・・2 3÷3=1・・・0 4÷3=1・・・1 5÷3=1・・・2 6÷3=2・・・0 7÷3=2・・・1 8÷3=2・・・2 9÷3=3・・・0 10÷3=3・・・1
これを注意深く観察すると、
- 3で割ってあまり0の数は2つおきに現れる
- 3で割ってあまり1の数は2つおきに現れる
- 3で割ってあまり2の数は2つおきに現れる
そこで、これらを色分けすると
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
- シアン・・・3で割ると1余る数
- 黄色・・・3で割ると2余る数
- ピンク・・・3で割り切れる数
これを「2つおきに同じ色」になるように、マイナスの数まで伸ばしてみましょう。
−9
−8
−7
−6
−5
−4
−3
−2
−1
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
−7は黄色だから、3で割って2余る数に入っていますね。
あまりは常に3の倍数から右に(正の方向に)いくつずれるかを表します。 たとえば8であれば3の倍数6から2だけ右にずれています(つまり+2だけあまる)。 同じように、−7は3の倍数−9から右に2だけずれているので、あまり2となります。
より正確に言えば「あまりは0以上割る数未満」です。 3で割るときは、「0以上3未満」すなわち0,1,2です。
計算上は、
7÷3=2・・・1 7=3✕2+1
から、
−7=3✕(−2)+(−1) あまりは常に正(右にずれる)から、商を−3にして −7=3✕(−3)+2 −7÷3=−3・・・2
このように、商をひとつずらして考えることで計算できます。 ポイントは「あまりは0以上割る数未満」ということです。