今回の記事を元にご自分のノートパソコンを改造する場合は自己責任で行ってください。 その改造で問題が発生しても、当方は何の責任も負いません。 パソコンの改造は非常にリスキーなものです。 最悪の場合、そのパソコンがダメになってしまう危険もあることを理解してください。
この記事の概要
今回の記事では、長年愛用してきたノートパソコン「Dynabook G7」を分解し、故障したキーボードの交換、古くなり性能低下したバッテリーの換装、そしてSSDの大容量化を行う手順を解説します。
なお、2020年の記事で参考になりそうなものがありました(分解した後に知りました)。
改造に必要なパーツと道具の準備
パソコンの改造には、自分のモデルに適合する正しいパーツ選びと、適切な道具が欠かせません。 今回の対象機種は「Dynabook G7 (以下G7と書く)」です。
交換用パーツの選定
まずは、G7を分解して、どのようなパーツが使われているかを調べます。
| パーツ名 | 型番 | メーカー | 規格 |
|---|---|---|---|
| キーボード | G83C000K96JP | 東芝 | |
| バッテリー | PA5331U 1BRS | 東芝 | |
| SSD | KBG30ZMV256G | TOSHIBA MEMORY CORPORATION | PCI EXPRESS (「PCIe(NVMe)」方式) |
交換用パーツは、キーボードとバッテリーは同じもの、または同等品を、SSDは同じ規格で容量の大きいものになります。 すべてAmazonで購入しました。
- キーボード 型番までは確認できなかったが、「東芝Dynabook G7対応」と書いてあるものを選択。
- バッテリー
モデルナンバーが
PA5331U-1BRSだが、東芝のロゴは無し。しかし評価が4.4と高かったので購入を決断。 - SSD KIOXIA(旧 Toshiba Memory Corporation)の1TBメモリーを選択。名称はEXCERIA PLUS G3、フォームファクタは M.2 2280、規格はPCIe Gen4x4 (NVMe 1.4)。 読み取り/書き込み速度は、毎秒最大5,000/3,900MB。
使用する道具
分解には精密ドライバーと、ケースをこじ開けるためのヘラが必要です。私はアマゾンで買いました。
- 精密ドライバー:
P0(基本用)とP00(キーボード用)の2種類。 - 分解用ヘラ: スマートフォン分解用セットとして売られているものが便利です。
- ピンセット: 細かいケーブルの抜き差しに使用します。
作業前のバックアップ
ハードウェアを触る前に、バックアップします。 このとき、いろいろなケースを想定する必要があると思います。
- 最も深刻なのが、失敗してノートパソコンが壊れた場合。 新規にノートパソコンを買うことになりますが、そこに現在のシステムをコピーすることは難しいです。 新たなシステムに、今まで使っていたアプリケーションをインストールし、マイドキュメントなどのデータをコピーすることになります。 したがって、アプリケーションのインストーラのコピー、またはネットからダウンロードする場合は、そのIDとパスワードを紙にメモ、マイドキュメントなどのデータのコピーが必要です。
- 無事に交換できた場合は、今までのシステムを新しいSSDに入れなければなりません。 クローンをする方法と、システムのイメージをバックアップし、回復ドライブからリストアする方法があります。 私は、後者を用いました。 回復ドライブはUSBメモリに作成しますが、かなり時間がかかるので、その間にPCがスリープしないように設定しておきます。 システムイメージは外付けハードディスクに作成します。 これらの詳細はインターネットで検索して情報収集してください。
分解とパーツ交換の手順
分解は慎重に行う必要があります。無理な力を加えるとプラスチックの爪やコネクタを破損させる原因になります。
1. 裏蓋の外し方
本体を裏返し、底面のネジをすべて外します。 注意点として、真ん中の段にある3本のネジは他よりも長いため、組み立て時に間違えないよう分けて保管してください。 ネジを外した後は、ヘラを隙間に差し込み、周囲の爪をゆっくりと外しながら裏蓋を持ち上げます。

2. バッテリーの取り外し
感電やショートを防ぐため、一番最初にバッテリーを外します。
- 中央付近にある接続コネクタを、水平にゆっくり引き抜きます。コードを引っ張るのではなく、コネクターをスパッジャー(プラスチックのへら)でゆっくり押して外すと良いです。
- バッテリーを固定している左右のネジを外します。
- バッテリーは両面テープで固定されているため、ゆっくりと剥がしていきます。

3. マザーボードとケーブルの取り外し
キーボードやSSDにアクセスするために、マザーボードを取り出す必要があります。 多くのフラットケーブルが接続されているので、慎重にラッチ(固定具)を解除します。
- 左側にあるU字型ケーブル: 黒いラッチを引き上げてロックを解除してから外します。
- タッチパッド用ケーブル: 非常に繊細です。ラッチを折らないよう注意してください。私は折って、タッチパッドが使えなくなりました。
- 右側の青いプラスチック付きケーブル: 黒いラッチを上げ、青い部分を持って引き抜きます。
- スピーカーケーブル: 白いアダプタの両端を持って、コードを引っ張らないように抜きます。
- 電源コネクタ(右上の白): 手前を上に引き上げるようにして外します。
- 金色の幅広コネクタ(上側、Wifiの隣): ワイヤー状のラッチを引き上げてから外します。
- Wi-Fi基板: ネジを外し、基板を斜めに浮かせてからスロットから引き抜きます。
- ファン: 2箇所のネジ(黄色の〇印)を外して取り除きます。
マザーボードを外したら、左側の基盤も外します。 ネジ位置に赤の〇印をつけましたが、違っているかもしれません。

4. キーボードとSSDの交換
ボード上の保護フィルムを剥がします。 このフィルムはキーボード交換の後に元に戻すので、丁寧に扱ってください。

P00のドライバーを使い、すべてのネジを外して新しいキーボードに交換します。- SSDはマザーボードの裏側にあります。固定ネジを外し、古いSSDを斜めに引き抜いてから、新しい1TBのSSDを差し込みます。
復旧とソフトウェアの設定
パーツの交換が終わったら、逆の手順で組み立てます。 組み立て後、ソフトウェア側の設定を行います。
BIOSの設定
電源を入れてすぐに F2 キーを押し、BIOS画面を立ち上げます。
内蔵電池が切れていた場合、日時がリセットされているので現在時刻に修正して保存・再起動します。
システムの復元
- 回復ドライブ(USB)とバックアップしたHDD(USB)をつなぎます。
F12キーを押して起動メニューを出し、回復ドライブ(USB)から起動します。- 外付けHDDに保存したシステムイメージを選択し、新しいSSDへ書き込みます。
ディスク領域の拡張
Windowsが起動したら「ディスクの管理」を開きます。 この時点では、古い256GB分の領域しかパーテションが割り当てられていません。 回復パーティションなどを後ろに移動させ、1TBの大半の領域をCドライブとして使えるように調整します。
今回のテクニックのまとめ
今回の改造では、以下のポイントが重要でした。
- パーツ選定: 型番や規格(NVMe、M.2 2280など)を事前に正確に調べる。
- ネジの管理: 長さの違うネジを混同しないように整理して保管する。
- コネクタの扱い: ラッチの種類(引き上げるタイプ、手前に倒すタイプ)を見極め、無理な力を加えない。
- バックアップ: 回復ドライブとシステムイメージの併用により、環境をそのまま移行する。
タッチパッドのコネクタを破損させてしまうというトラブルもありましたが、SSDの大容量化とキーボードの復活により、5年前に購入のPCを現役で使える状態にまで引き上げることができました。

