おもこん

おもこんは「思いつくままにコンピュターの話し」の省略形です

Vine Linux の gnuplot

Vine Linux の gnuplot

LaTeXで文書を作っているときに、グラフを入れたくなるときがあります。グラフといっても、統計で使う折れ線グラフや棒グラフではありません。高校の数学で出てくる関数のグラフのことです。あのx軸やy軸があって、放物線や三角関数をグラフにしたものです。ここでは、単にグラフとか、関数グラフといったら、そういうものを指すと思ってください。こういうグラフの入った文書を作るというのは、あまり一般的でないようで、なかなかその目的にあうソフトが見つかりません。いろいろ探してみて、gnuplot というソフトにたどり着きました。その筋ではかなり有名なソフトのようです。

gnuplot ってどんなソフト?

一言でいうとグラフを表示したり印刷したりするためのソフトです。そのグラフには統計で使う散布図、ヒストグラムなどとともに、関数グラフも含まれます。また、2次元だけでなく、3次元の表示もできるのです。gnuplot のホームページにはスクリーンショットがたくさんあるので、そちらを参考にしてください。とりあえず、y=sinx のグラフをjpeg画像で出力したものをここに表示しておきます。
イメージ 1

gnuplot のインストール

Vine Linux では、標準で gnuplot がパッケージに含まれているので、synaptic を使って、インストールできます。まず、メニューから、「システム」->「システム管理」->「synaputic パッケージマネージャ」とたどり、synaptic を起動します。root のパスワードが求められるので、入力します。ツールバーの「検索」ボタンを押し、検索文字列に「gnuplot」と入力して、検索します。gnuplotにチェックを入れ(インストール指定)、「適用」ボタンをクリック。これでパッケージのインストールが自動的に行われます。Vine Linux の gnuplot のバージョンは、4.2.5で、最新ではありません。これで十分だと思いますが、新しいものが欲しい人は、gnuplot のホームページからソースをダウンロードしてビルドしてください。ビルドも簡単で、端末を起動し、ソースのフォルダに cd して、「./configure」「make」とすると、SRC フォルダに gnuplot ができあがります。root になって、「make install」でインストール終了です。現在の最新版は、「4.4.2」です。

gnuplot の使い方

まず、端末を起動します。メニューから「アプリケーション」->「アクセサリ」->「端末」とたどり、起動します。
$ gnuplot
と入力すると、
$ gnuplot

	G N U P L O T
	Version 4.2 patchlevel 5 
	last modified Mar 2009
	System: Linux 2.6.27-67vl5

	Copyright (C) 1986 - 1993, 1998, 2004, 2007 - 2009
	Thomas Williams, Colin Kelley and many others

	Type `help` to access the on-line reference manual.
	The gnuplot FAQ is available from http://www.gnuplot.info/faq/

	Send bug reports and suggestions to <http://sourceforge.net/projects/gnuplot>


Terminal type set to 'wxt'
gnuplot>
と、gnuplot のプロンプトがでます。ここで、「plot sin(x)」と入力してみましょう。
gnuplot> plot sin(x)
すると、先ほどの y=sin(x) の画像がディスプレイに現れます。キーボードから、「q」を入力するとグラフが消え、gnuplot のプロンプトに戻ります。端末に戻るには「quit」と入力します。
このように、plot コマンドで2次元のグラフを出力します。plot コマンドを入力する前にいろいろと設定を入力しておくと、出力先を変更したり、矢印やラベル(文字列)をグラフの中に表示したりできます。
詳しい使い方、コマンド、出力先の解説は、gnuplot のホームページにあります。トップページの上の方にある「Documentation」をクリック。「Official gnuplot documentation」というタイトルのページの上から、13行目「Current」という欄の「version 4.4 (Japanese) PDF format」をダウンロードしてください。バージョンは 4.4 で Vine Linux の gnuplot のバージョン(4.2)と合いませんが、これで十分だと思います。

SCIM のバグ?

gnuplot を終了すると、端末にエラーメッセージが現れるのが気になっていました。何もないときもあれば、短いメッセージ、あるいは長々とメッセージがでているときもあり、不安定な状況でした。どんなメッセージだったかは忘れてしまいましたが、たぶん
The messenger is now down
An IOException occurred at scim_bridge_client_imcontext_set_cursor_location ()
このようなものだったと思います。(これはインターネットのページからひろってきました。)メッセンジャーがダウン、という内容が含まれていたことは確かに記憶しています。いろいろと調べてみたところ、gnuplot の方ではなくて、scim anthy の側のバクのようでした。そこで、日本語入力を、scim から、ibus に変えたところ、エラーメッセージは無くなりました。日本語入力の変更方法ですが、まず、synaptic で、ibus をインストールします。それから、メニューより「システム」->「設定」->「ユーザ向け」->「漢字変換システムの選択」とたどり、scim から ibus に変更します。ibus の起動とか、システムの再起動が必要だったかもしれません。