ラーマーヤナ物語
アンコール・ワットの第一回廊に入ると、最初にラーマーヤナ物語のレリーフ(壁彫刻)があります。ここで、ラーマーヤナ物語りについてのガイドさんの話を紹介します。これはインドからきたヒンドゥー教の物語です。大長編物語ですが、ごく簡単にすると・・・大昔、ラーマ王子は美しいシータ姫と結婚していた。ところが悪い王様(ラーヴァナという。ラークシャサ族の王。ラークシャサは魔物、日本で言う鬼にあたる)がシータ姫をだまして連れ去ってしまう。ここでラーマ王子と王様の間で3週間にわたる戦争が起こった。ラーマ王子には猿の大将ハヌマーンとその部下(猿)が味方した。この戦いの後に王様はラーマ王子に殺され、シータ姫はラーマの元に戻ることができた。しかし、シータ姫と王様の間の不貞を疑ったラーマ王子は妻を裁判にかける。その裁判とはシータを火にかけ、浮気をしていなければ平気だが、浮気をしていれば焼かれてしまう、というものだった。姫は火に入り助かるが、疑いの心を持ったラーマに怒って別れてしまう。(カンボジアのお話では、姫がとても優しいのでラーマを許し一緒になる)
ラーマーヤナ物語のレリーフ
アンコール・ワットにあるラーマーヤナ物語のレリーフは、ラーマ王子軍(ラーマと猿たち)と王様軍(魔王ラーヴァナと鬼たちーー鬼といっても日本の鬼とは違うようで、魔物と言った方が良いかもしれない)の戦いです。写真左側のナイフをもっている鬼が右側の猿に襲いかかっています。
猿が2本の鬼の槍を喰いちぎっています。
猿が鬼に襲いかかり、噛みついています。
写真上半分の弓と矢を持っているのがラーマ王子。下半分の大猿は猿の大将ハヌマーン。