おもこん

おもこんは「思いつくままにコンピュターの話し」の省略形です

まほろ駅前多田便利軒



初めて三浦しをんさんの本を読みました。「まほろ駅前多田便利軒」です。直木賞受賞作品で、単行本として出版されたのは2006年です。

まほろ市のモデルは東京都町田市だと言われています。「まほろ市は東京南西部最大の住宅街であり、歓楽街であり、電気街であり、書店街であり、学生街だ。」 そのまほろ市で便利屋を仕事としている多田啓介(真面目人間)と彼の元にころがりこんだ友人の行天春彦(変人だが、その本質は?)が、様々な依頼を引き受けて(依頼以外のお節介も含め)仕事を進めるうちに、やっかいな事件に巻き込まれる(あるいは引き起こす)1年間を描いた作品です。全体は6つの章に判れているて、それぞれ独立に読むことが出きるので、読みやすい作品です。この作品の良いところは、登場人物の人間的なあたたかさがあちこちにさりげなく描かれているところです。それは、作者の女性的感覚の表れであり、男性にはなかなかこうは書けないでしょう。

最後にひとつだけ。便利屋ってこんなに変な依頼ばかり受けているんでしょうかね?