「ニュー・シネマ・パラダイス」は1989年のイタリア映画です。タイトルのニュー・シネマ・パラダイスは、映画館の名前。
シチリアの小さな村の映画館「ニュー・シネマ・パラダイス」の映写技師になった主人公サルバトーレは、あることがきっかけで、村を出ることになる。彼は30年間故郷に帰らなかった。その間に、彼は映画監督として大成功を収めていた。あるとき母親から電話があり、彼に映写技術を教えてくれた恩人アルフレードが死んだことを知る。彼の葬儀に参列するため30年ぶりに故郷に帰るサルバトーレ。彼の回想シーンから物語は展開されていく。
シチリアの美しい風景、その風景にマッチした美しい音楽、そして登場人物の人間的な魅力、主人公の恋と運命、これらが織り成して魅力的な映画になっています。また、映画の中にでてくる「パラダイス座」を通して、古い時代には映画は最高の娯楽だったということが描かれ、映画の素晴らしさ、それは今でも変わらないと思いますが、それもこの映画の重要な構成部分になっています。本作は、1989年のカンヌ国際映画祭審査員特別賞、1990年のアカデミー外国語映画賞を受賞しています。
前に「アマルフィ」を観たときにも、イタリアの街並みの美しさに感心したんですが、このニュー・シネマ・パラダイスの景色も本当に素晴らしいです。これは映画の重要な要素ですね。DVDを観て、イタリアに行ってみたくなりました。ずいぶん前にローマ、バチカン、フィレンツェには行ったことがあるんですが、やはり昔からの美しい街並みが保存されていました。今でもその通りかどうかは分かりませんが。
この映画が1989年に日本で上映されたときは、それほど大きくない映画館で上映され、記録的な観客動員数を残したそうです。まだ観ていない方は、ご覧になってみてはいかがでしょうか。