おもこん

おもこんは「思いつくままにコンピュターの話し」の省略形です

渇き


 

韓国映画「渇き」をDVDで観ました。監督はパク・チャヌク。彼はすごい監督ですが、どの作品も怖さを含んでおり、誰にでもお勧めすることはできません。血が嫌いな人、怖い映画が苦手な人は以下読み飛ばしてください。

 

パク監督の映画は、「JSA」、復讐三部作といわれる「復讐者に憐れみを」「オールドボーイ」「親切なクムジャさん」をすでに観ていました。この中では「JSA」が一番お勧めです。他の3作はとにかく怖い映画です。気の弱い人は気持ち悪くなってしまうでしょうから、お勧めしません。逆に怖いもの好きな人には、超お勧めです。僕はこの中では「復讐者に憐れみを」が一番怖いと思いました。

 

さて、今回の「渇き」の主演はソン・ガンホです・彼は素晴らしい役者で、さきほどの「JSA」、「復讐者に哀れみを」にも出演しています。いろいろな役をこなせる役者さんです。相手役はキム・オクビン。上の写真の下側の人ですね。この写真でははっきり分かりませんが、別嬪さんでございます。彼女を見るという目的でご覧になるのも良いでしょう。

 

ストーリーのあらましをざっと紹介しましょう。ソン・ガンホは神父です。しかも、バンパイア(吸血鬼)です。ひえー恐ろしい。神父とバンパイアじゃ本来敵同士じゃないですか。第一神父は十字架が大好きなのにバンパイアは大嫌いでしょう。まあ、そういうことは脇に置いて、とにかく彼は神父とバンパイアの両面を持っているのです。つまり、神父の真面目な心を持った、恐ろしい吸血鬼なのです。彼は友人の妻と共謀して友人を殺し、その妻と愛人関係になるばかりか(成り行きから)彼女をバンパイアにしてしまいます。ところが、彼女は平気で人を襲う凶暴なバンパイアになり、神父は彼女をコントロールできなくなってしまいました。真面目な神父である彼は、彼女の罪深い人殺しの数々に悩みます。やがて神父は、すべてを清算する決意をするのでした。

 

ホラー映画というと、やたらに血が噴出すだけのスプラッターとか、ゾンビの気持ち悪さを追求するだけとか、ストーリーや演出の大したことない映画が多いのですが、この「渇き」をはじめ、パク・チャヌク監督の映画は怖いだけではなく、登場人物の心理描写が巧みです。ちょっとコミカルな部分もあります。それから性行為の描写も少なからずあります。

 

お勧め度は中くらいですが、この手の映画が好きなマニア的な人にはたまらない作品でしょう。ちなみにYahoo!映画の評価は3.5くらいだったと思います。