英語のテキストにこのような文章がありました。
- I'm worrying about that.
- I'm worried about that.
ネットを検索すると、「worryは現在進行形にはしない」という発言もありますが、実際には英語のテキストには存在します。 さて、この2つについて考えてみました。 以下は私見ですので、必ずしも正しいとは限りません。 ご注意ください。
worry の自動詞、他動詞
worryは自動詞としても他動詞としても使えます。
- 自動詞:(人が、何かのことで)心配する、気にする、悩む。前置詞aboutなどが使える
- 他動詞:(人・物・事が、人を)心配させる、悩ませる、苦しめる。前置詞aboutなどが使える
自動詞としては
I worry about my son.
「私は息子のことが心配だ」 現在形は繰り返し行われることや、習慣的な行為などを表すので、これは話者がいつも息子のことを心配している、という意味になります。 息子が良い成績をとろうが、悪い成績をとろうが、いつも息子のことで頭を悩ませている、ということです。
I'm worried about her illness.
「私は彼女の病気が心配だ」 これは受動態ですが、「彼女の病気」が心配の種なので、いつでも心配しているわけではありません。 今、彼女が病気になっていて、そのことが私を心配させる、それを受動態で表現したものです。 また、このworriedは形容詞化してきていて、byでなくaboutを使うのもそのあたりの影響のようです。
上記の2つは時間的な広がりが違うので、その点を押さえれば使いやすくなります。
I'm worrying
I'm worrying about that.
「私はそのことを心配している」
I'm worried about that.
「私はそのことが心配だ」
この2つはほぼ同じ意味だと考えて良い、と辞書にありました(ジーニアス英和辞典、ただし例文は異なるものが使用されている)。 前者が、現在進行形になっているので、現在その動作(心配すること)が続いている、動作中である、というニュアンスだと思います。 自分の印象としては、若干前者が能動的、後者が受動的な感じがします。
最も良く使われるのは
いろいろな情報に当たっても、同様に「be worriedがもっとも良く使われる」と書かれています。 ですので、現在進行形よりも受動態の「be worried」を使うようにすれば良いのではないでしょうか。
worryは自動詞と他動詞の2つがあるので、このような複雑な事態が生じますが、exciteのように他動詞しかなければ単純になります。
The concert was exciting.
コンサートはエキサイティングだった。
The concert excited the audience.
コンサートが聴衆を興奮させた。
これらは他動詞として、コンサートが主語で、聴衆が目的語、動詞の意味は「興奮させる」になります。
I was excited.
私は興奮した(うきうきした)。 私は何かによって興奮させられた、という受動態の文になります。 excitedは過去分詞ですが形容詞化しています。
この場合 I was exciting. は基本的にない。 あるとすれば、私が誰かを興奮させた、という文脈になります。
日本語と英語の違い
日本語は感じた人が主語になります。
「私はびっくりした」
英語は感じた人は受け身になります。
I was surprised.
何かが人をびっくりさせた、という発想です。