Gtk4関連のドキュメントは「GNOME開発センター」から「APIリファランス」をクリックしてアクセスできていたのだが、このたびそれがリニューアルされた。 今までの(古い)ドキュメントは、ここに保存されている。 新しいGNOME開発のウェブサイトはここで、ドキュメントはここになった。 この書き換え作業は進行中でまだ完成はしていない模様だ。
ドキュメントのアドレスが変わってしまったので、「GObject tutorial」と「Gtk4 tutorial」の本文中のリンク先を更新した。 全部更新するのに2日かかった。 それでもまあ順調にアップデートできたと思う。
新しいドキュメントは、整理の仕方が変わって、「クラス」「インターフェース」「関数」「マクロ」などの項目ごとに整理されている。
以前のドキュメントよりもターゲットとなる項目を探しやすくなっている。
たとえば、GtkButton
のgtk_button_new
関数を調べたいときは、クラスのButton
をまず探す。
プリフィックスの「Gtk」は除いて、オブジェクト名の「Button」だけが表示されているので注意が必要だ。
そこを開き、「コンストラクタ」のところに、「gtk_button_new」がある。
この関数はボタンを生成するので、コンストラクタと呼ばれる関数になる。
ボタンに関するその他の関数は「インスタンス関数」のところにある。
この分類は、よりオブジェクト指向を意識したものになっている。
コンセプトやチュートリアルに関しては、だいぶ書き加えられているとはいうものの、まだ完成とはいえない状態である。 そのため、プログラムを作成中に古いドキュメントを参照することが必要になることもあるだろう。 ただ、この問題は作業が完成すれば解決するので、一時的なものである。
今回のリニューアルは、項目の整理が進んだという点で歓迎すべきものであるが、内容的に新しくなったわけではない。 Gtkの初学者にはまだまだ分かりにくいドキュメントであるので、今後はチュートリアルなどの分かりやすいドキュメントの追加が望まれる。