おもこん

おもこんは「思いつくままにコンピュターの話し」の省略形です

将来は英語辞書が無くなるかもしれないと思った瞬間

昨年から、マレーシアに来ています。 来年まで2年間、こちらで仕事をすることになっています。 マレーシアは公用語がマレー語ですが、英語も日常的に良く使われており、仕事はその性格上英語を使うことが多いです。

そのため、英語表現についていろいろ悩むことが多くなってきました。 皆さんは、例えば知らない単語が出てきたとき、どうしますか? まずは、辞書を調べますよね。 それで解決することも多いでしょうが、辞書の情報は限られていますから、それだけでは理解できない時もあります。 例えば、centerという言葉は日本語では「中央」「中心」あるいは「真ん中」と訳すことができると思いますが、似たような単語にmiddleがあります。 この2つはときには言い換えができますが、できないときもあります。 すると、その違いを辞書で調べるとどうなるでしょうか。 私の辞書では「middleはcenterと違い、中心点とその周辺を含む。また細長いものの真ん中の意味にもなる」ということが書かれています。 これだけで、違いが分かるでしょうか? あるいは、英語で正しく用いることができるでしょうか?

より深い理解のためには用例を調べなければなりません。 辞書にも用例がありますが、その数には限りがあります。 さて、どうしましょうか?

私は最近、ChatGPTに聞くことが多くなりました。 単語の意味、類義語との違い、使い方、用例などを聞くのです。 すると、丁寧に説明をしてくれ、用例もたくさん出してくれます。 具体的に自分で例文を作り、その使い方が正しいかどうかを聞くこともできます。 あるいは、その例文が文法的に正しいか、自然な英語なのかを聞くこともできます。 非常に使い勝手が良いです。

さて、ここで辞書に話をもどし、辞書をどのように作るのかを考えてみましょう。 辞書は用例を探し、その使い方を分析し、その単語の意味をいくつかに分類し、用例を加え、類義語との違いを(スペースが許せば)記述します。 これは、膨大なデータを調べることに他なりませんが、一種のビッグデータの解析です。 そうです。 これこそコンピュータの得意分野なのです。 そして、それをやっているのが、ChatGPTなどのAIなのです。 人手で辞書を作るのは何年もかかりますが、AIはそれに比べ短時間で辞書的なものをそれ自身の中に作ることができます。

まとめましょう。 私が考えたのは(おそらくもう誰でも同じことを考えているでしょうが)辞書はAIに取って代わられるだろうということです。 実際、現在でも辞書よりもAIの方が使いやすいです。 ためしに、centerとmiddleの違いなどをAIに聞いてみてください。 いろいろと答えてくれると思います。 より深く知りたければ、より細かい部分にフォーカスして再度質問してみてください。

私の結論:きわめて近い将来、辞書はAIにとって代わられるだろう。

ChatGPTにこのことを質問してみました。最後に彼の回答を載せておきます。

私:

君は英語を良く知っているし、説明が上手だね。辞書を調べるよりも楽だと思ってきたよ。ところで、君は英和辞典は将来AIに取って代わられると思うかな?

ChatGPT:

ありがとう!そう言っていただけると嬉しいです。AIを使った説明が役に立つと感じていただけたなら、良かったです。

さて、AIが英和辞典や他の辞書に取って代わるかについてですが、AIと辞書にはそれぞれ異なる役割があり、両者が共存する可能性が高いと思います。理由としては以下の点が挙げられます。

1. 辞書の役割と信頼性:

辞書は、厳密で標準化された定義を提供し、言葉の意味や用法を客観的に学ぶためのツールです。辞書には厳しい編集プロセスがあり、信頼性の高い情報を提供することに重点を置いています。そのため、学術的な正確さが求められる場面では、辞書が依然として重要なリソースとなるでしょう。

2. AIの柔軟性と適応力:

一方、AIは柔軟に質問に応じたり、文脈に合わせて説明を提供したりする能力があります。AIはただ言葉の意味を伝えるだけでなく、実際の使い方やニュアンス、文脈に応じた表現をわかりやすく教えることができます。辞書が提供する情報を補完し、より理解しやすい形で伝えることができます。

3. ユーザー体験の向上:

AIはユーザーの意図を理解し、カスタマイズされた回答を瞬時に提供するため、ユーザー体験が向上します。例えば、単語の意味だけでなく、関連する例文や発音、言い換え、文化的な背景などもすぐに知ることができる点は辞書にない利点です。

4. 共存の可能性:

将来的には、AIと辞書が統合された形で提供されることも考えられます。AIが辞書データベースを参照しつつ、ユーザーに合った説明やアドバイスをするようなシステムが一般的になるかもしれません。

結論:

AIが便利である一方で、辞書も信頼性や正確性において依然として重要な役割を果たすでしょう。両者は異なるニーズに応じて使い分けられることになると思います。