pregnuplot を作ってみた(4) -- Texworksへの組込
必要なファイル
プログラムファイルの他に、テンプレートファイル、インストールファイル、アンインストールファイルを作ります。それを1つのフォルダの中にいれましょう。テンプレートファイル
「pregnuplotを作ってみた(1)」に示したソースファイルを使います。1 エディタ(leafpadなど)を開く
2 ブラウザで「pregnuplotを作ってみた(1)」を開く
3 ソースファイルをドラッグして選択し、コピーする
4 エディタに貼り付ける
5 「default.pgp」という名前で保存する
なお、一旦保存した「default.pgp」を開こうとするとエラーになるかもしれません。そのときは、右クリックして、「別のアプリで開く」から、leafpadを選択してください。
インストール、アンインストールファイル
インストールファイルは次の通りです。#!/bin/bash cp pregnuplot.pl /usr/local/bin chmod 755 /usr/local/bin/pregnuplot.pl cp default.pgp /home/<ユーザ名>/.TeXworks/templates/MyTemplate chown <ユーザ名>.<ユーザ名> /home/<ユーザ名>/.TeXworks/templates/MyTemplate/default.pgp chmod 644 /home/<ユーザ名>/.TeXworks/templates/MyTemplate/default.pgpこの中の<ユーザ名>というところには、あなたのLinuxユーザ名を入れます。たとえば、ユーザ名がjeaouならば、4行目は、
cp default.pgp /home/jeaou/.TeXworks/templates/MyTemplate
となります。
アンインストールファイルは次のようになります。
#!/bin/bash rm -f /usr/local/bin/pregnuplot.pl rm -f /home/<ユーザ名>/.TeXworks/templates/MyTemplate/default.pgpこの<ユーザ名>もあなたのLinuxユーザ名で置き換えてください。
以上のファイルを作り、それぞれ、「install.sh」、「uninstall.sh」という名前で保存します。この2つのファイルはシェルスクリプトですので、実行属性を与えなければなりません。このファイルを右クリックして、「プロパティ」を選択します。「アクセス権」タグを開き、下の方にある「プログラムとして実行できる」のチェックを入れます。2つともこのようにしてください。
Texworks のテンプレートの追加
Texworks のテンプレートファイルは、ユーザの個人フォルダに置かれています。「ホーム・フォルダ」を開きます。メニューの「表示」をクリックし、上から8番目の「隠しファイルを表示する」にチェックをいれます。すると、「.TeXworks」というフォルダが見えるようになります。このフォルダを開けます。「.TeXworks」->「templates」
と開けていくと、「Basic LaTeX documents」とか、「Beamer presentations」と書かれたフォルダがあります。このフォルダの中にあるのが、テンプレートファイルです。ここに自分自身の作るテンプレートを置くためのフォルダを作りましょう。今回は「MyTemplate」という名前のフォルダを作っておいてください。
インストール
テンプレートファイルの保存フォルダを作ったら、インストールします。端末で、先ほどの4つのファイルを置いたフォルダにディレクトリをチェンジします。$ su パスワード: <-rootのパスワード(見えない)を入力する # ./install.shこのように、rootになってから、install.sh シェルスクリプトを実行してください。/usr/local/bin フォルダは root でないと書き込みできませんので。
Texworks のファイルダイアログの拡張子変更
Texworks で「開く」「別名で保存」などで現れるファイル選択ダイアログで、右下に表示ファイルの拡張子を設定するところがあります。ここには、pgp や gnu という拡張子がないので、pregnuplot や gnuplot ファイルを Texworks で読み書きするときに不便です。これを変更するには、ホームフォルダ/.TeXworks/configuration/texworks-config.txt
というファイルを編集すれば良いのです。このファイルは書き込み禁止に設定されています。ファイルを右クリックして、「プロパティ」を選択、「アクセス権」のタブを開きます。一番上の所有者のアクセス権を「読み込み専用」から「読み書き」に変更します。
ファイルの下半分のところを以下のようにすると、読み書き時の拡張子として、「.tex」、「.pgp」、「.gnu」「すべてのファイル」の4つになります。他のファイルも有効にしたければ行頭の「#」をとりさってください。
# To override the built-in list of file types in the File/Open dialog, # uncomment and customize these entries: # file-open-filter: TeX documents (*.tex) # file-open-filter: LaTeX documents (*.ltx) # file-open-filter: BibTeX databases (*.bib) # file-open-filter: Style files (*.sty) # file-open-filter: Class files (*.cls) # file-open-filter: Documented macros (*.dtx) # file-open-filter: Auxiliary files (*.aux *.toc *.lot *.lof *.nav *.out *.snm *.ind *.idx *.bbl *.log) # file-open-filter: Text files (*.txt) # file-open-filter: PDF documents (*.pdf) file-open-filter: pregnuplot files (*.pgp) file-open-filter: gnuplot files (*.gnu) file-open-filter: All files (*.* *)変更して保存したら、アクセス権は「読み込み専用」に戻しておきましょう。
タイプセットの変更
Texworks を起動して、「編集」メニューから「設定」を選びます。「タイプセット」タブを開きます。タイプセットの方法に、pregnuplot と gnuplot を入れておきましょう。「+」を押すとタイプセットを追加できます。以下にそれぞれの設定ダイアログを示しますので、そのように入力してください。まず、pregnuplot です。最初は、「実行後、PDFを表示する」にチェックがついていますが、かならずはずしておいてください。
pregnuplot は拡張子がなくても自動的につけて処理してくれるので、$basename すなわち、拡張子を除いたファイル名を引数として与えれば良いのです。gnuplot の場合は、拡張子が定まっていない(?)ようで、今回は「gnu」という拡張子を与えたのですが、「plt」という拡張子を当てている方もおり、デフォルトがあるのか、私には良く分かりませんでした。ですから、引数としては拡張子を含めた,$fullname を与えなければなりません。こちらも「実行後、PDFを表示する」のチェックをはずします。
以上でインストールとコンフィグレーション(設定)は終わりです。