Maximaとは
Maximaは古く歴史のあるアプリケーションですが、現在でも開発が行われています。 いわゆる「数式処理」をするアプリです。 電卓やPCの計算は数字に対するもので、整式などは扱えません。 例えば、次の式を展開する計算はできません。
このような計算をすることを「数式処理」といいます。 Maximaは数式処理をするアプリです。 詳しくはドキュメントを参照してください。 ここでは簡単な例のみ取り扱います。
2つのMaxima
Ubuntu Softwareというアプリケーションを開き「Science」ボタンからMaximaを探すと
- Maxima
- WxMaxima
の2つがあります。
どちらもMaximaなのですが、WxMaximaはGUIに対応しています。 1番目のMaximaは端末からCUIベースで操作します。
Ubuntu Softwareから簡単にインストールすることができます。
Windows版もあります。 ダウンロードサイトの説明を見てダウンロードしてください。
式の展開と因数分解
Maximaはコマンド、引数、セミコロンがまとまりになります。 ここでは2つのコマンドを試してみましょう。
- expand: 引数で与えられた式を展開する
- factor: 引数で与えられた式を因数分解する
式は、四則(+-*/)と累乗(^)が可能です。 は「x^2+2*x+3」と書きます。
まず、Maximaを起動して、展開、因数分解した画像を見てください。
CUIベースなので、指数が同サイズのフォントで1行上に現れるので見にくいです。 しかし、きちんと展開、因数分解ができていることがわかると思います。
なお、乗算記号(*)とセミコロンを忘れないようにしてください。 セミコロンを忘れると、次の行に入力が繋がりますので、そこでセミコロンを打つと計算をしてくれます。 終了するときには
quit();
とタイプしてください。
次にWxMaximaで展開と因数分解した画像です。
こちらはGUIベースなので多少見やすいと思います。
終了はメニューからできます。 Maximaのようにquitコマンドを使うと、GUIの背後で動いているmaximaが終了してしまうので注意してください。
まとめ
Maximaは豊富な機能を持っているので、興味のある方はウェブサイトを調べてみてください。 自分は展開や因数分解のチェックで使うことが多いです。 私は整式の手計算のミスが多いので、助けられています。
数式処理ソフトでは、一時期Mathematicaがウェブで語られていましたが、こちらは有料です。 現時点でMathematicaのウェブサイトを調べたところ、デスクトップ版を家庭・趣味用で購入すると387ドル(145.97円×387=56490.39円)です。 円安なので高くつきますね。 他に教育用などの別のライセンスがありますから、購入を検討する人は調べてみてください。
Maximaは無料で使うことができるので、手軽だと思います。