ミッドナイト・イン・パリを観ました
「ミッドナイト・イン・パリ」を観てきました。監督はウディ・アレン。予告編によると、この映画はラブ・コメディーということですが、ハリウッドのアメリカ的なノリのラブ・コメディとはだいぶ違った印象を受けます。まず、ロケ地がパリだということが、映画全体の雰囲気を落ち着いたものにしています。同じコメディでもドタバタコメディとは違います。
主人公はカリフォルニア出身の作家ギル。彼は脚本家を止めて小説家を志し、処女作を執筆中ですが、フィアンセからはお金になる脚本家を続けてほしいと言われています。そんな微妙な立場にあるギルはパリの街が大好き。ほろ酔い加減で夜のパリを散歩していると、いつのまにか1920年代のパリにタイムスリップしてしまいます。そこには、フィッツジェラルドやヘミングウェイなど著名な作家、芸術家が。その後も真夜中(ミッドナイト)のタイムスリップは続き、それは彼の考え方や恋の行方にまでも影響を与えることになるのです。
私は外国の小説を読んでいないので、ヘミングウェイたちが出てきてもあまりピンと来ないのですが、外国の人にとっては面白い部分が沢山あるのでしょう。その辺ちょっと損しているような気がします。なお、この映画は今年のアカデミー賞で脚本賞を取っています。また、昼間の明るく美しいパリ(これは現実)と、夜の落ち着いた暗さ(これは1920年代)が対照的で、映像の面でも楽しめると思います。