おもこん

おもこんは「思いつくままにコンピュターの話し」の省略形です

インビクタス


 

ちょっと前になります。2月8日ですから、2週間くらい前です。クリント・イーストウッド監督の「インビクタス/負けざる者たち」を観てきました。レイトショーだったので、やや疲れ気味の状態でしたが、しっかり見てきました。ちょっと退屈した部分もありましたが、内容は非常に良い、ヤフーの評価も4.43と高得点です。この映画は今年度のアカデミー賞に主演男優賞(モーガン・フリーマン)と助演男優賞(マット・テーモン)でノミネートされています。

 

実話に基づく物語です。南アフリカ共和国は、アパルトヘイト(人種隔離政策)が1948年から1991年ころまで法制化されていました。1991年はこの法律の撤廃方針を当時の大統領デクラークが打ち出した年で、それから3年間の間に次々とアパルトヘイト関連法案が廃止され、1994年の総選挙で、アパルトヘイト反対派のネルソン・マンデラ氏が大統領になりました。「インビクタス」の主人公はこのネルソン・マンデラ氏です。彼は、大統領に当選してから、人種間の対立を克服し、統一を目指す努力を続けました。その象徴的な出来事として、1995年に南アフリカ共和国で開催されたラグビーワールドカップでの同国代表スプリングボクスの優勝を中心に物語が展開されます。

 

この映画の魅力は何といってもネルソン・マンデラ氏の温かい人間性と強い精神力でしょう。この2つのどちらが欠けても魅力的な指導者となることはできないと思います。主演のモーガン・フリーマンはそういう指導者を好演し、アカデミー賞にノミネートされています。ぜひともオスカーを取って欲しいものです。また、スプリングボクスのキャプテンはマット・デーモンが演じています。2人ともこれまでに出演した映画とは、異なるキャラクターを演じていますので、そのあたりも注目です。僕はモーガン・フリーマンというと、「ミリオンダラー・ベイビー」のボクシング・ジムのおじさん、「ショーシャンクの空に」の「調達屋」囚人のイメージが強くて、大統領役にはちょっと違和感がありました。しかし、アメリカではこのようにいろいろなキャラクターを演じ分ける俳優が日本よりも一般的だと思います。映画を観るほうの人間もそういうことに慣れないといけませんね。

 

まだ観ていない人にはぜひともお勧めしたい映画です。