おもこん

おもこんは「思いつくままにコンピュターの話し」の省略形です

からだを読む



養老孟司の「からだを読む」を読みました。著者は元東京大学医学部教授で、専門は解剖学です。沢山の著書があり、「バカの壁」が2003年のベストセラーになっています。私は、最近身体の不調があったことから、この本を読んでみようと思い立ちました。読んでみたら私の身体の問題とは関係ない内容でしたが・・・。

この本は人間の消化器を口から順に、食道、胃、肝臓、膵臓、腸、肛門と辿っていく「お話」を書いたものです。「お話」というのは、この本が専門書ではなく啓蒙書である、という意味です。そして、そのバックグラウンドは「解剖学」です。しかし「お話」はそのバックグラウンドから脱線したり、軽いジョークを交えたり、読者を楽しませてくれます。

著者が文中で述べているように、私たちは「人体をよく見る機会がない」のではないでしょうか。そしてそんなことを意識もしていなかったのではないでしょうか。自分自身は「人体」であるにもかかわらず、「人体」を良く知らないで生きている訳です。たまには自分自身の中身を調べてみるのも良いのではないでしょうか。実際に自分を解剖することはできませんが、この本がその代わりに人体の案内をしてくれます。